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12 インドの盛衰 インド・中国国境紛争

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インド軍のドローン(2021年3月撮影 Getty Image)

 インドと中国との国境は世界最長で、国境地帯では高度の緊張が続いている。両国とも広い範囲の領有権を主張している。
インドと中国との軍事紛争は、1962年に1度起きたが、この紛争ではインドが大敗した。
 1996年に、実効支配線と呼ばれる国境地帯の係争地で、「銃器や爆発物の使用を禁じる」合意書に、双方が署名した。
●インドのドローン中国領空に侵入
 中国軍の西部戦区統合参謀部作戦局は2017年12月7日、インドのドローン(無人機)が「中国領空に侵入し墜落した」と述べた。
 新華社通信によると、張氏は国境警備隊がドローンを「確認」したと語り、中国は「国の権利と安全を断固として守る」と述べた。
●2020年の国境衝突
 2020年6月には北部ラダックで衝突が起こり、インド兵20人以上が死亡した。インドにとってシッキム州は、中国に攻め込むのに重要な場所とされ、ヒマラヤ地帯で唯一、インドが地形的、戦略的に優位に立っている土地とされる。
●国境地帯で争い続く理由
 中国とインドの3440kmに及ぶ国境は、大部分が確定されていない。国境線は川、湖、冠雪の状態によって変化し、多くの地点で双方の兵士が向き合っている。この状況が衝突を招く原因になっている。
 2021年1月20日にあった衝突は、標高5000mを超えるシッキム州ナクラで起きたが、2020年5月にも小規模な衝突があった。
 国境地帯では両国がインフラ施設などの建設を進めており、それが関係を悪化させている面もある。(資料 bbc.com 2021.1.26)