16 戦争経済 AK-47の拡散
AK-47または製造者の名前のカラシニコフ(1919-2013)として知られ、世界で最も広く使用されている武器の1つ。35人に1丁、世界中で2億丁ものカラシニコフ・ライフルが流通していると推定されている。第二次世界大戦後に開発されたロシアのアサルトライフル(突撃銃)は、1948年にソビエト軍に導入され、現在、約200種類のカラシニコフが30か国以上で生産されており、世界中、特にアフリカでは、何十年にもわたって大量の武器が問題のある場所に出現している。
現在、アフガニスタンやイラクで活動する特殊部隊や民間軍事会社の社員は、M16系ではなく7.62mm口径のAKを使う者も多い。これは、信頼性のみならず、7.62mm口径の高威力や、弾薬と部品補給が容易だからである。故障・破損しても即座に修理・代替できるAKの人気は高い。(ウィキ)
●闇市場のAK-47
闇市場がAK-47で溢れており、アフガニスタンでは、銃の価格はわずか600ドルだったものが、メキシコと米国との国境では、価格は1,200ドルに上昇する。ベルギーでは約1,135ドルの値札がある。
本物のモデルはパキスタンで 1,200ドルだが、地元で生産されたモデルは、わずか148ドルで入手できる。コストが通常2,800ドルから3,600ドルの範囲である、闇サイトを介してAK-47を入手することも可能という。 (フォーブス2017.3.30)
●アフリカのAK-47
カラシニコフの違法取引は、ソ連の崩壊によって発展途上国に解き放たれたと考えられてきたが、アフリカでの小型武器の拡散は、旧ソビエトではなく、中国、イラン、スーダンから来ていると指摘されている。
2013年、南スーダン国内で武力衝突が激化し、2014年の夏にかなりの武器販売を受けた。中国兵器工業集団(1988年設立) は、発生前に9574丁の自動ライフルをスーダン人民解放軍(SPLA)に、約2000万ドルで譲渡した。
南スーダンへの中国の経済投資は武器取引の代償を払ったが、長期的には、中国の電力ブローカーとしての中国の役割を確固たるものにした。
●中東のAK-47
イラクは、カラシニコフに関して独自の遺産に直面している。米国の占領中、AK-47は米国がイラク治安部隊のためにヨルダンから1ユニットあたり60ドルで購入した。紛争の開始時に、イラクの民間警備会社によって35万丁のAK-47が、セルビアとボスニアから調達された。(global risk insights 2015.10.26)