17 作家の死. レマルク
第一次大戦の前線の悲惨さを描いた小説『西部戦線異状なし』(1929)の作者エーリヒ・マリア・レマルク(1898 - 1970)は、翌年にはアメリカで映画化されアカデミー賞を受賞した。しかしナチス台頭後、反戦的との批判を受け、彼は1932年にスイスに亡命した。
1938年、レマルクのドイツ市民権は取り消され、1939年、彼と彼の元妻ザンボナは、ドイツへの本国送還を防ぐために再婚した。第二次世界大戦が勃発する直前、彼らはスイスを離れて米国に向かい、1947年に米国の帰化市民になった。
1958年にチャップリンの元妻のポーレット・ゴダードと結婚。その後2人はスイスのティチーノ州の家で暮らし、1970年9月25日、スイスのロカルノ滞在中に動脈硬化症に起因する大動脈瘤で死去した。(イラスト=米劇画「西部戦線異状なし」 1952年より)