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22 ローマの盛衰 セルジオ・レオーネの墓

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ヴェラーノ墓地のセルジオ・レオーネの墓

 イタリアの映画監督セルジオ・レオーネ(1929 - 1989)は、ローマ出身。1960年代に『荒野の用心棒』を始めとするイタリア製西部劇をヒットさせ、マカロニ・ウェスタンブームを巻き起こした。これは、イタリアでの歴史スペクタクル映画が凋落したあとの覚醒となった。
●ドル箱三部作
 1960年代に入り、イタリアの歴史劇は急速に終焉し、イタリアの映画産業も大打撃を受ける。この頃、レオーネは黒澤明の『用心棒』(1961)に感銘を受け、1964年にクリント・イーストウッド主演で『荒野の用心棒』を監督。世界的に大ヒットし、1960年代後半のマカロニ・ウェスタンブームの火付け役となった。
 1965年『夕陽のガンマン』も大ヒット。マカロニ・ウェスタンの巨匠と目される。1966年にハリウッドからの出資で『続・夕陽のガンマン』を監督する。このクリント・イーストウッド主演の三作品は、「ドル箱三部作」と呼ばれる。
●ワンス・アポン・ア・タイム三部作
 レオーネは1968年にパラマウントで『ウエスタン』を撮った。英語題名は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウエスト』。1971年には『夕陽のギャングたち』を製作。1984年に10年以上の沈黙を破り、ロバート・デ・ニーロ主演のギャング映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』を公開する。
●その死と墓
 レオーネは次回作に、レニングラード包囲戦を描いた戦争映画を準備する。しかし、脚本の執筆中に心臓発作で1989年4月30日になくなった。60歳。彼は小さな村で、永遠に海を眺めたいと思っていた。そのため彼の墓は、希望の場所プラティカディマーレにある。
(出典) ウイキペディア、fanpage。