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2米国の光と影 世界の米軍基地

      カブール国際空港にある米空軍C-17輸送機(2021.8.16)

 2021年8月31日の早朝、最後のアメリカ兵がカブール空港から離陸し、米国史上最長のアフガニスタンでの20年間の戦争を公式に終結させた。

●世界中の750以上の米国の拠点
 2021年7月の時点で、米国には少なくとも80か国に約750の拠点があった。120の拠点を持つ日本は、世界で最も多くの米国の施設があり、ドイツが119、韓国が73と続く。

●米軍基地サイトの2つのカテゴリー
 大規模な基地には通常、200人を超える米軍要員がいる。米国の外国拠点の439または60%がこのカテゴリにあたる。
 小さなベースは、協力的なセキュリティ・ロケーションと前進作戦基地が含まれる。米国の外国拠点の残りの40%は、このカテゴリにある。
 米軍配備データによると、2020年の時点で米国は159か国に約173,000人の軍隊を配備していた。
米軍基地と同様に、米軍の数が最も多い国に、日本が53,700人、ドイツが33,900人、韓国が26,400人である。

●日本と韓国における米軍のプレゼンス
 米国は第二次大戦(1939-1945)の終結以来、日本に、朝鮮戦争(1950-1953)以来韓国に滞在している。
海外に配備された全米軍のほぼ半数約8万人の米軍要員が、日本に53,700人、韓国に26,400人駐留している。韓国は首都ソウルの南約65kmにある海外米軍基地最大のハンフリーズ基地がある。この基地は韓国内の80の基地の1つで、北朝鮮との非武装地帯から100km未満にある。

●ヨーロッパにおける米軍のプレゼンス
 ヨーロッパには少なくとも6万人の米軍がいる。ドイツは33,900人で、ヨーロッパで最も多く、イタリアが12,300人、英国が9,300人と続く。ドイツに駐留する米軍の数は、2006年から2020年の間に半分以下に減少した。
 ドイツのラムスタイン空軍基地は、ヨーロッパにおける米軍と軍需品の最大のハブ。基地のすぐ外には、米国外で最大の米軍病院ラントシュトゥール地域医療センターがある。この施設は、アフガニスタンイラクの戦争中に広く使用され、数千人の負傷した兵士を治療した。

●中東における米軍のプレゼンス
 2001年以来190万人から300万人の米国軍人がアフガニスタンイラクで奉仕しており、その半数以上が複数回配備されている。中東で最大の米軍施設は、カタールのドーハの西のアル・ウデイド空軍基地。1996年に設立で約11,000人のアメリカ人と連立軍のメンバーを受け入れている。ここでは、ほぼ100機の航空機とドローンを収容する。
 2001年10月7日、米国は、9.11の攻撃の対応としてアフガニスタンに侵攻した。2003年米国は、イラク大量破壊兵器を持つと非難した後、イラクを侵攻した。2007年のピーク時には、米国には推定17万人の軍隊がいた。今日イラク政府との安全保障協定の一環として、国内には約2,500人の米軍が駐留している。
出典:アルジャジーラ 2021.9.10