シュールの本棚

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9 イスラエルの作戦 プランバット作戦(1968)

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「プランバット作戦」を紹介した2冊の本

 プランバット作戦(PLUMBAT OPERATION)は、 1968年11月、イスラエル核兵器計画を推進するため、秘密裏に購入したウランを船で搬送するため、科学連絡局とモサドの合同作戦である。このモサドの秘密作戦は、核物質のユーラトム規制に違反した。

 フランスは、1967年のアラブ・イスラエル戦争後、ディモナ原子炉へのウラン燃料のイスラエルへの供給を停止した。

 そのため、西ドイツの化学会社アスマラは、ベルギーの会社、Société Générale de Mianroから子会社を通じてウランを購入した。

ウランはアントワープでScheersbergA船に積み込まれた。船は目的地イタリアのジェノヴァに向けて出航した。地中海に入った後、船はイタリアを過ぎて東に進んだ。 キプロスとトルコの間のどこかで、モサドがチャーターしたイスラエルの貨物船と合流した。560本のドラム缶に入った約200トンのウランの貨物が、イスラエルの貨物船に密輸された。ドラムには「リード」を意味する「プランバット」というラベルが付いていた。その後、ScheersbergAは姿を消したが、8日後トルコのイスケンデルン港にこの貨物船が再び現れたとき、ウランの貨物は行方不明となっていた。配達する貨物がなかったため、キャンセルされた。貨物は公には、ハイジャックまたは海賊行為によって失われたと想定された。

 西ドイツ政府が直接関与した可能性があるが、ソビエトやアラブ人に敵対することを避けるために隠蔽された。イスラエル当局は、問い合わせが行われたとき最初は沈黙し、その後イスラエルに関連するすべてを否定した。