2 芸術家と金 ハーマン・メルヴィル
アメリカの小説家ハーマン・メルヴィル(1819~1891)の代表作は、鯨との戦いで沈没した捕鯨船の生残りの乗組員が書き残した物語『白鯨』。
メルヴィルは、1840年、捕鯨船の乗組員となり太平洋へ航海、1842年7月仲間と脱走、先住民タイピー族に出会う。1845年処女作『タイピー』を発表。1851年に出版された『白鯨』は、メルヴィルの生涯で3,000部しか売れず、その後の作品はほとんど無視された。
1861年までメルヴィルは税関検査官として「わずかな生計」のために働いていた。彼は21年間この職に就き、1日あたり4ドル(2019年の約81.51ドル)を稼いでいた。彼が1885年に引退した後、メルビルは1885年末に引退し、妻の親戚の何人かが補足的な遺産と相続で夫婦を支援し、残りの年月を生きた。メルヴィルが1891年に亡くなったとき、「ニューヨークタイムズ」紙は数日後、彼が「絶対に忘れられた男」として亡くなったことを短く紹介した。(資料「エクスペディア」英語版他)