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17 ローマの盛衰 イタリア観光の歴史

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ローマ滞在のゲーテ

 イタリアは、2019年に世界で4番目に訪問者が多く、国立観光庁(ENIT)によると9,400万人の訪問者があり、その数は2億1,770万人の外国人訪問者で、合計4億3,260万人の訪問者がいます。
 イタリアの観光コミュニケーションの歴史は、1786~1788にイタリアを旅行し、それをまとめた『イタリア紀行』を出版したとき、彼は近代の最初の旅行報告書となり、イタリアへの観光への道を開きました。
ゲーテのイタリア旅行
 彼の足跡をたどる人はたくさんいます。ゲーテの旅は、実際には19世紀のグランドツアーの伝統の一部です。古典主義に触れるための「文化の旅」は、ヨーロッパの高貴な家族の子息と上位中産階級の訓練の道になります。イタリアでは、各地の宮廷を訪れて社交の術にいっそうの磨きをかけるとともに、ローマ帝国の遺跡やルネッサンス芸術の精華に触れて審美眼を養い、イタリア語の修得も含めて幅広い教養を身につける。
 最も訪問された場所は古代の記念碑と遺跡、ローマですが、とりわけ発掘がわずか1世紀前に始まったポンペイは目新しさで注目されました。
輸送手段の開発に伴い、ヨーロッパ、特にイタリアの観光業は大幅に後押しされ、正式に大量ツーリズムになりました。
 19世紀の終わりにかけて、グランドツアーの流行も海外に広まり、アメリカの上流階級がイタリアに出かけました。カプリ島やイスキア島などの観光地が、贅沢な休暇の聖域となるのはこの時期です。
第一次大戦(1914〜1918)始まる
 20世紀の初め、観光業はイタリア経済において重要性を持ち始めましたが、その活気に満ちた流れも第一次大戦で突然停止しました。しかし、紛争の終わりに、国立観光庁(ENIT)が誕生しました。これは、イタリア国内外でイタリアの観光地をPRすることを目的として立ち上げました。イタリアの観光業の復活は、初期の広告媒体に委ねられており、この時期はポスターの黄金時代と一致しています。観光地のポスターは、魅力的で文化的に興味深い史跡、さらには典型的なエリアを宣伝する役割を担ってきた。
●第二次大戦後(1945~)
 第二次大戦後、イタリアの観光業は、復興に貢献する新たな波を経験する。観光地を間接的に紹介した映画も、その功績は大きい。
●イタリアを舞台の映画
1953年『ローマの休日』主演グレゴリー・ペックオードリー・ヘプバーン。イタリアのローマを表敬訪問した某国の王女と、新聞記者との1日の恋を描く。トレヴィの泉などローマの観光スポットが登場する。
 1954年『イタリア旅行』イタリア・フランスの合作映画。主演イングリッド・バーグマン
 1954年『ナポリの饗宴』ナポリの歴史を主題にしたミュージカル映画。出演はソフィア・ローレン
 1955年『旅情』(Summertime)主演キャサリン・ヘプバーン。独身の38歳の秘書(キャサリン・ヘプバーン)が長期休暇を取り、ヨーロッパ旅行の夢をかなえ、ロンドンとパリを観光後、オリエント急行で最終目的地ヴェニスを訪れる。 
   資料 kreativehouse.it