シュールの本棚

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18 上海の盛衰  1945年11月上海

 1945年9月2日、重光葵外相、梅津美治郎参謀総長東京湾ミズリー艦上にて降伏文書に調印。9月9日、南京で国府軍当局との間の支那派遣軍の投降式行われる。

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1945年11月、上海。第7艦隊司令官トーマス・C・キンケイド将軍(1888-1972)

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1945年11月、上海。 中国陸軍の最高司令官何応欽(かおうきん)将軍(1890-1987)

 中国政府を代表して、9月9日南京で総参謀長小林浅三郎(1891-1974)から支那派遣軍(総司令官岡村寧次 ) が署名した降伏文書を受け入れた。

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1945年11月上海。 ヨーロッパからの難民

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1945年11月、上海。 人力車ラリーコンテストが始まった。

 街頭には何万人もの人が集まり、多くの外国人が参加した。 (出典 「請叫我甲申」2020.3.22)

17 上海の盛衰 上海の2大映画館

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キャセイシネマ(国泰电影院)

キャセイシネマ(国泰电影院)
 上海の映画館キャセイシネマ(国泰电影院)は、もともとキャセイ・グランドシアター(国泰大戏院)と名付けられ、最も繁栄した通りである霞飛路(淮海中道)にある。1932年1月にオープンした。当時、「キャセイシネマ」は、高級住宅に囲まれた豊かで文化的地区で、周囲の道路は自家用車でにぎわっていた。
 戦後「キャセイ・グランドシアター」は「キャセイシネマ」に改名され、1950年代と1960年代の上海の映画文化を推進した。2003年に改修が行われ、フラットスロープ映写ホールは、スタイルの異なる3つの階段状映写ホールに変わった。

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グランドシアター(大光明电影院1933年)

★グランドシアター(大光明电影院)
 上海の南京西路にある大光明シネマは、1928年12月に建てられた。建築面積は1万平米を超え、座席数は1,554。これは中国で最も古い既存の映画館の1つ。1933年に一度再建されたグランドシアターは、再建後中国初のワイドスクリーンステレオ映画館となり、「極東初の映画館」の称号を獲得した。第10回上海国際映画祭の上映会に連続で参加。11年連続で国内No.1の興行収入を獲得。2008年に1億2000万元を費やして改修し、5つの小さな劇場が追加され、最大の劇場も設置された。(資料「新民晚報」2019.7.15)

16 上海の盛衰  戦前のタバコ・ポスター

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「哈徳門香烟」(ハードマン煙草)

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「小金鼠香烟」(リトルゴールデンラット1938年)

 1920年代と1930年代に中国で人気のタバコについて、当時の新聞は、「タバコ業界は非常に競争が激しい。当時いくつかの大企業があり、中国南陽兄弟煙草会社の商品名は、「長城」、中国三興煙草会社は「美女」、上海華成煙草会社は「美麗」「小金鼠」がある。
 「哈德門」は1919年に登録された外国タバコで、宣伝に莫大な資源を投資した。発売されると中国で人気を博した。その人気は40年以上続き、タバコの販売に勝利した。 1963年、「哈德門」は植民地時代のものとして「不適当」と見なされ、販売停止されたが、1992年青島タバコ工場は「哈德門」の生産を再開した。(資料「通暁天下事」 2018.12.24)

15 上海の盛衰 上海の屋外広告

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    図1は、1948年の上海の路上の映画広告と、それを見ている人々。映画はコメディ「女大当嫁」(1948)、主演は李麗華(1924-2017)。彼女は16歳で上海芸華影片公司に入社。1948年に香港に移り、そこで映画に出演している。

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 図2は、上海の路上でのアメリカ製のタバコの広告。当時は多くの人が喫煙していた。そこで男性、女性、年令職業を問わず広告の対象となっている。 (出典「談車視角」2018.12.1)

14 上海の盛衰 上海電影博物館(上海映画博物館)

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上海電影博物館 (写真 「百度百科」より)

 上海は中国映画の発祥の地。1896年に上海で中国初の「西洋映画」の上映が開催。1913年に中国初の短編映画が上海で制作され、1921年に中国初の公式長編映画が上海で誕生した。
 中国で最大の映画博物館の「上海電映博物館」は、かつては文化的遺物である上海映画スタジオの跡地の上海徐匯区にある。建物は4階建で展示ホールに分かれており、それぞれの展示室には写真パネルや実物展示、撮影シーンなども人形で再現している。月曜日は休館。総敷地面積は10万平米で、9億元の投資がなされた。
ホームページ http://www.shfilmmuseum.com/

13 上海の盛衰 上海に誕生する3つの文化施設

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★上海音楽庁(2020年9月6日再開)
 上海のコンサートホール「上海音楽庁」は、1年半の改装の後、2020年9月6日に一般公開された。 真新しいコンサートホールは、「古いものを古いものとして修復する」という原則に従って1930年の元の栄光を再現するだけでなく、最新のソフトウェアおよびハードウェア機器も、より完璧な視聴覚の饗宴を聴衆にもたらす。
住所:延安東路523号

 

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★上海大歌劇院(2024年末完成予定)
 真新しいグランドオペラハウス「上海大歌劇院 」は、黄浦江のほとりに近い万博会場裏の黄浦江岸にある。建物全体の外観は、扇子がゆっくりと開いた形態。 扇子の柄のように、巨大な白の階段が上向きに螺旋状に伸びて空中に伸びて、中国風の美しさを表現している。
「扇柄」のらせん階段は、建物全体のデザインの中で最も繊細な部分で、階段は広がり、オペラハウスの一番上の広場を形成している。
住所:浦東新区世博文化公園内

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★世界最大のプラネタリウム「上海天文館」(2021年6月予定)
 世界最大のプラネタリウムが上海に上陸。 建設面積3万8000平米、4階建ての建物、3つの展示エリア、5億2800万元の費用の上海プラネタリウムは基本的に完成しており、2021年6月にオープン予定。
「三体」と超高度な天文機器にインスパイアされたデザインは、現実の宇宙をどう復元しているか?
住所:浦東新区臨港新市臨港大道380号
(出典「捜狐」2020.9.17、「新民晩報」2021.1.25)

12 上海の盛衰 上海の高層ビルトップ3

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浦東新区の金融貿易区の超高層ビル

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上海中心ビル(右)、上海ワールドフィナンシャルセンター(左)、ジンマオタワー(中)

上海には、浦東新区の陸家嘴金融貿易区に建設された3棟の超高層ビルが、その高さで群を抜いている。1位は2016年に完成した「上海中心ビル」、2位は2008年に完成した「上海ワールドフィナンシャルセンター」、3位は1998年8月に完成した「ジンマオタワー」である。
1上海中心ビル(上海中⼼⼤厦 632m)
 陸家嘴にある「上海中心ビル」は、118階建て、全高632m。2008年11月に着工、2016年3月に完工。近くの上海環球金融中心よりも高く設計されており、上海で1番高いビルとして知られている。 上海中心ビルの9つの地区にはそれぞれ、ガラスの内壁と外壁の間に挟まれた独自のスカイホールとアトリウムがある。エリア1は小売エリア、エリア2からエリア6はオフィスエリア、エリア7からエリア9にホテルと展望台が配置されている。
2 上海ワールドフィナンシャルセンター上海環球金融中心 492⽶)
 「上海ワールドフィナンシャルセンター」は陸家嘴の超高層ビルで、高さは492階、地上101階。主にオフィス向けで、商業、ホテル、観光、会議などの施設を統合した総合的な建物。現在は中国本土で3番目に高いビル。建物の94階から100階は観光・観覧施設用で、上海を訪れる際には必見。
3 ジンマオタワー(上海⾦茂⼤厦 420.5m)
 「ジンマオタワー」は、川を挟んで外灘の有名な景勝地に面している。全高420.5階、地上88階建。上海で最も有名なランドマークの1つで、毎日最大1万5,600人の訪問者がある。53階から87階には、「グランド・ハイアット上海(金茂君悦大酒店)」がある。