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18 マネー戦争 風力発電裁判(フランス X ベルギー)終わり

フランス洋上風力発電プロジェクト

 フランスで最初の洋上風力タービンがフランス西部の港湾都市サンナゼールの洋上公園に設置され、5月初旬の試運転が予定されている。この風力発電プロジェクトの位置は、ベルギー領海の限界にあるダンケルクから約10キロ離れた場所にある。国境に位置しているベルギーは、フランス当局がこの建設地域を協議なしに実施したと非難し、46基の風力タービンを備えているこのプロジェクトに対して欧州委員会に苦情を申し立てた。

 このプロジェクトへの批判の理由には、風力タービンを「ベルギーが管理する空域に」配置することで、この地域で起こりうる救助活動を複雑にするリスクがあるというもの。
 他の「本質的な利益」の中には、「英国とオステンド港の間の歴史的な海路の封鎖」がある。2027年に予定されているプロジェクトは、生態系と海洋資源の改変に対する批判もあり、フランスでも反対運動を引き起こした。

●オレロン島沖の風力発電所に対する議論

 フランスが昨年9月、当初計画されていた500∼1,000MWの公園に加え、1,000MWの電力の2番目の公園の建設を提案してきた。これにより、海域はレ島とオレロン島から約30km離れた743km2に増加。討論の報告の数日前、ラ・ロシェルの都市圏共同体だけが、海の公園に賛成し、気候の保全への領土の必要な貢献を主張した。一方、レ島のコミューン共同体にとっては、この海域は保護ゾーンで、鳥、動物相、植物相が保護されているため、もちろん反対の立場を表明している。(出典 Latribune(フランス)2022年4月27日)