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23大富豪の世界 カジノ王スタンレー・ホー

マカオ・フェリーターミナルのスタンレー・ホー

 香港、マカオの実業家スタンレー・ホー(1921 - 2020)は、マカオで最も富裕な人物であり、「フォーブス」の2006年度世界長者番付で、世界で59番目の長者に選ばれている。
 彼は、マカオのカジノ運営権を期限満了を迎える2001年まで、「マカオ旅行娯楽会社」の経営者として独占していた。2001年に満期を迎えると、マカオ特別区政府は、3つの賭博業の免許を発行することを公布した。
 第一号の免許はホーに与えられた。2号はネバダ州パラダイスに本社をおく上場企業ウィン・リゾーツの会長スティーブン・ウィン(1942生)に、3号はやはりネバダ州ラスベガスに本社をおく上場企業ラスベガス・サンズの会長かつCEOであり、不動産開発業者のシェルダン・アデルソン(1933-2021)に与えた。
 スタンレー・ホーの収入はマカオGDPのおよそ3分の1とされ、また、2003年度に納めた税額はマカオ政府の歳入の30%に達したという。

●ホーの死と遺産
 96歳で引退、引退当時彼の個人遺産は7000億円といわれた。2020年5月に98歳で死亡したスタンレー・ホーには4人の妻と17人の既知の子供がいて、2012年に彼の財産をめぐって家族内で法廷闘争が勃発したが、彼の事業を再構築することを余儀なくされた。カジノ帝国は、選ばれた少数の人々によって管理されることになった。(出典 楊中美『ゴッドギャンブラー』日本僑報社2004)