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12 マネー戦争 収入を借金返済に(韓国)

ソウル中区韓国銀行本部

 韓国金融研究院が、2021年の資料を用いて計算した結果、韓国銀行によると、354万世帯(全体の17.2%)が、処分可能所得より消費支出が大きい「赤字世帯」であることが分かった。

 354万の赤字世帯の平均年間所得は4600万ウォン(約472万円)。しかし、これらの世帯の年間平均返済額は4500万ウォン(約462万円)で、返済額は年間所得の98%に達していた。稼いだお金のほとんどを借金返済に使うことになる。

 354万の赤字世帯のうち66万世帯(18.6%)は、住宅を貸して受け取った賃貸保証金を生活費に充てていた。韓国では「不動産管理会社」が珍しく、大家が物件を自主管理するのが一般的。そこで大家は借主の家賃滞納や改装費用等のリスクの為に、高額の保証金を借主から預かっているのだ。
 さらに大きな問題は、今後赤字世帯がさらに増える可能性があること。昨年8月から韓国銀行(中央銀行)が政策金利を数度にわたって実施(1.5%)していることで、融資金利も上がっている。(出典 「CBSノーカットニュース」2022.5.8他 )