11マネー戦争 ルーブルを金に連動?
ロシアの中央銀行は3月25日、6月30日までに1グラムあたり5,000ルーブルの固定価格で、金を購入すると発表した。その発表以来、ルーブルはドルに対して急激に上昇した。3月25日には約52ドルから4月7日には約63ドルになった。
4月7日、「市況の大幅な変化」により、4月8日から交渉価格で商業銀行から金を購入すると発表した。
国際市場の金価格は、1グラムあたり5,000ルーブル(約60ドル)、つまり1オンスあたり1,900ドルでの固定価格で金を購入し続ける。したがって、ロシアは100年以上ぶりに金本制に戻るチャンスがあるかもしれないという。
●エネルギー市場にも応用
ロシアは世界最大の天然ガス輸出国で、世界第3位の石油輸出国である。エネルギー資源の決済でロシアルーブルに切り替えたロシアは、金との固定連動のために、ガスの価格をそれに固定し、次に金の価格に固定した。
一言で言えば、ロシアのガスは現在、ルーブルを通じて金と結びついている。
ルーブルを金に固定し、次にルーブルにエネルギー支払いを固定することによって、ロシア中央銀行とクレムリンは、世界の貿易システムのすべての作業上の仮定を根本的に変え、グローバルな通貨システムに一歩を進めた。
ロシア中央銀行の固定価格によるルーブルの金への連動化は、RUB/USDレートの基礎を築き、ロシア通貨を安定させ、強化した。(出典 english-pravda-ru 2020.4.13)
●ロシア中央銀行総裁の判断
ロシア大統領府は4月29日、プーチン大統領が通貨ルーブル相場を金やその他の商品にペッグ(連動)させることを検討していると明らかにした。ルーブル相場が力強く上昇したため、中央銀行は固定相場での買い取りを取りやめた。この日ナビウリナ中銀総裁は、記者団に対し「ルーブル相場の金とのペッグは、全く検討されていない」と述べている。(ロイター2020.4.30)