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13 国際事件賠償 ノルウェー・ウトヤ島無差別殺人(終わり)

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ウトヤ島事件の前に起きた、ノルウェー政府ビルの爆発現場(AFP)

 2011年7月22日に起きた最初の事件は、午後3時25分オスロでの自動車爆弾による爆発だった。当時ストルテンベルク首相の事務所がある高層ビルの隣のバンの中に爆弾が置かれた。この爆弾の爆発により8人が死亡、209人が負傷し、12人が重傷を負った。

 次の攻撃は、2時間後にウトヤ島のサマーキャンプで発生した。このキャンプは、与党ノルウェー労働党(AP)の青年部AUFが企画したもの。

  犯人のブレイビク(32歳)は、自家製の警察の制服を着て、偽造の身分証明書を持ってフェリーで島に行った。そこでは毎年恒例の夏キャンプ場に約600人近くのティーンエイジャー が集まっていた。 彼は武器と弾薬を鞄から引き出し、休暇を楽しんでいる人々に無差別に発砲し、69人が死亡、517人の生存者のうち66人が負傷した。

 ノルウェー警察は、右翼過激派のブレイビクを島内で逮捕し、両方の事件で彼を起訴した。8月24日、ブレイビクは起訴され、ノルウェーでの最大の刑期である21年間の予防拘禁の判決を受けた。

 

  2011年7月22日のテロのほぼすべての生存者は、彼らが受けたトラウマの資格を受け取っている。 2013年にノルウェー史上最高額の刑事傷害補償金が支払われ、5億クローネ(86億円)以上が分配された。

 刑事傷害補償局は、「金額は主に、7月22日以降の事件の処理、特に救済の問題によるもの。これらの金額のレベルは、これまでの2倍の支払いになった」と語った。補償範囲は、ウトヤ島で生命を脅かす怪我を負った犠牲者の60万ノルウェークローネ(1040万円)から、爆撃で殺された兄弟の成人の10万ノルウェークローネ(173万円)までの範囲である。(出典「Norway news in english 」 2014.1.3)