シュールの本棚

世界で日々起きていることは、現実を超えて進んでいる

11国際事件賠償 オクラホマ市連邦政府ビル爆破事件 (1995)

f:id:danbuer:20220227092741j:plain

爆発したオクラホマ連邦政府ビル

 1995年4月19日、オクラホマ州オクラホマ市で発生した爆破テロ事件。午前9時直後に、9階建の連邦政府ビルの正面玄関前に駐車していた爆発物を積んだトラックが爆発。この爆発で、連邦ビルのおよそ80%が破壊され、中にいた子供19人を含む168人が死亡、800人以上が負傷した。

 この事件の犯人は、元アメリカ陸軍所属の軍人で、湾岸戦争にも参戦したアメリカ人ティモシー・マクベイとその軍隊時代の同僚テリー・ニコルズらであった。

●被害者救済

 被爆者救済のため、爆発後の数日間にオクラホマ市に4000万ドル以上の寄付が寄せられた。しかし、死傷者の結果として60を超える家族が貧困に陥り、慈善団体に頼らざるを得なくなった。さらに70人の犠牲者が精神科医療を受けた。

 オクラホマ市の犠牲者に寄付された慈善基金の約1800万ドルは、爆撃で片親または両親を失った219人の子供たちのそれぞれに、大学教育を提供するための十分なお金を含めて残されている。(ローレンス・ジャーナル・ワールド2005.4.19)

●その後の状況

 地元および全国の慈善団体に4,000万ドル以上の寄付が寄せられたが、このうち1460万ドルはオクラホマ市コミュニティ財団の管理下に統合された。 

 この財団は1969年に設立された包括的な組織で、1,200以上の非営利基金を管理し、総資産は6億3,200万ドルを超えた。 

 記録によれば、2011年6月30日現在、財団のオクラホマ市災害救援基金に1,040万ドルが残っている。 

 財団の記録では、2005年に440万ドルの爆撃基金が財団に再割り当てされた。その内の200万ドルを「コミュニティ・インフラファンド」に、150万ドルをオクラホマ市国立記念館に、50万ドルを「長期研究」に費やした。財団はまた、2011年に竜巻がミズーリ州ジョプリンとアラバマ州を襲ったときを含め、440万ドルのうち40万ドルを他の災害救援に寄付したと述べた。(Tulsa World 2012年11月4日 )