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9 国際事件賠償 ルクソール観光客殺傷テロ事件(1997)

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事件現場のハトシェプスト女王葬祭殿遺跡

 エジプトの観光地ルクソールの王家の谷で、1997年11月17日にイスラム原理主義過激派の「イスラム集団」が、外国人観光客に無差別殺傷テロ事件が発生した。

 この事件で、日本人10名を含む外国人観光客58名と警察官2名を含むエジプト人4名を含む62名が死亡、85名が負傷した。なお犯人の現場から逃亡した6名は、警官隊に射殺された。

 

●遺族補償

 ルクソール事件の犠牲者の58人の遺族は、ツアーオペレーターと保険会社が設立した470万フラン(288万ドル)の特別基金から、最終的な支払いを受けた。遺族側は当初661万ドルを要求していた。

 連邦警察署は、残りの53万6,440ドルが支払われ、それによって補償プロセスが終了したと述べた。

 「ホテルプラン」と「インホルツ」(スイス)の2つの旅行会社、および保険会社の「チューリッヒ」と「ヴィンタートゥール」が基金に寄付したが、この事件での責任は一切負わなかった。このお金は、保険や被害者支援法でカバーされていない経済的損失をカバーすることになっていた。

 エジプト当局は当初、犠牲者の家族に金銭的な仕草をすると言っていたが、後にそうしないことを決定した。彼らは、犠牲者の家族に補償を支払うことの前例を作りたくないと述べた。(swissinfo-ch 2001.10.11)