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8 国際事件賠償 マレーシア航空370便墜落事故(2014)

 

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マレーシア航空370便

 2014年3月8日、クアラルンプール国際空港を出発し北京市に向かったマレーシア航空370便が消息を絶ち、その後、インド洋に墜落したと推定されたが、1年以上行方が分からなくなっていた。マレーシア政府は2015年1月に、12人の乗員を含む239人が全員死亡したと推定した。

 2015年7月29日に、フランス領レユニオンで同機の一部とみられる機体の残骸が発見された。同機が墜落した原因は不明で、乗客と乗員の遺体も発見されていないが、2017年1月17日、海底捜索活動が終了した。

 

●遺族補償

 370便の犠牲者の家族は、中国(152人)、マレーシア(50人)、米国(3人)、オーストラリア(6人)その他11カ国で、それぞれ訴訟が進められ、370便の損失に関連する航空会社やその他の事業体からの補償を求めている。

 2014年には、370便に搭乗している乗客と乗組員のすべての家族には無条件で、法的措置に関係なく5万米ドルの中間支払いが提供された。(「ガーディアン」2017.1.18)

 マレーシアのアンソニー・ローク運輸相は、行方不明の370便の近親者239人のうち130人が全額補償を受けたが、残りの109人の受益者は部分的な補償しか受けておらず、最終的な補償額に達するために交渉中であると述べた。

 また、370便の犠牲者の家族に支払われる補償は、各乗客が被った損失の証拠を条件として、1999年のモントリオール条約に基づいて査定されると述べた。彼は、個々の乗客ごとに損失の証拠が与えられるため、それぞれの合計が異なることを強調した。(「マレーシア・リザーブ」2019.4.15)」