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9 戦争経済 米国の戦争費用史(1846-2008)

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アメリカ国防総省の5階建て本庁舎(1943年完成)

 国の予算は年ごとに変化するが、戦争費用は戦争が長引けばそれだけ費用は嵩む。しかし戦争の最高支出年の一年で比較すると、比較がしやすいメリットがある。

 以下のアメリカの軍事費データは、アメリカ独立戦争から朝鮮、ベトナム湾岸戦争、および現在の紛争までの主要な戦争費用の見積もりを示している。

  また、戦争費用の見積もりと2008年の貨幣価値での金額を()内に示している。しかし、200年にわたる戦争費用の比較は、問題があるという。それは、平時における軍事費用に実戦の軍隊費用をどう分離するかという問題である。近年、国防総省は、通常の軍事費用に戦時の「増分」費用を加算するようにした。しかしベトナム戦争以前には、戦争時の費用のみを特定していたため、同じ条件での比較はできなくなっている。

 

●主要な米国戦争の軍事費 (戦時期間)、最高支出年、戦争費用(時代換算)

 

メキシコ戦争(1846-1849)1847年/ 7100万ドル(18億100万ドル)

南北戦争北軍)(1861-1865)1865年/ 31億8300万ドル (451億9900万ドル)

南北戦争(南軍)(1861-1865)1865年/ 10億ドル(152億24400万ドル)

第一次世界大戦 (1917-1921)1919年/  200億ドル(2530億ドル)

第二次世界大戦 (1941~ 1945) 1945年/ 2960億ドル(4兆1140億ドル)

朝鮮戦争(1950-1953) 1952年/ 300億ドル(3200億ドル) 

ベトナム戦争(1965-1975) 1968年/ 1,110億ドル(6,860億ドル)

湾岸戦争(1990-1991)  1991年/ 610億ドル(960億ドル)

イラク戦争(2003-現在) 2008年/ 6160億ドル(6480億ドル)

アフガン戦争(2001-現在)2003年/ 1,590億ドル(1,710億ドル)

 

 すべての見積もりは軍事作戦の費用のみで、退役軍人の利益、戦争関連の債務に対する利子、または同盟国への支援の費用を含まない。(「議会調査局報告書」(RS22926) Naval History and Heritage Command 2008年7月24日更新)