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10 CIAの作戦 ゴ・ディン・ジエム暗殺(1963)

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焼身自殺する僧侶とゴ・ディン・ジエム大統領

  南ヴェトナム初代大統領のゴ・ディン・ジエム(1901- 1963)は、共産主義の拡大を懸念するアメリカの支援を受け、国内の共産主義者を厳しく弾圧した。彼は熱心なカトリック教徒でもあり、カトリック信者が多いサイゴンの有力者を優遇した。これに反発した仏教徒らの反政府運動に対し、1963年戒厳令を布告。各地の寺院を襲撃して僧たちを逮捕した。仏教徒に対する抑圧に抗議するため、僧侶のティック・クアン・ドックはカンボジア大使館前で焼身自殺をした。こうした状況に不安を感じたケネディ大統領の黙認のもと、CIAの全面的支援を受けた南ベトナム軍内部の反ジエム派により、反ジエム・クーデターが計画された。

●クーデターと暗殺

 クーデターはベトナム陸軍のミン将軍を含む、軍事革命評議会によって計画された。 CIAの将校コネイン中佐は、米国大使チャン・ヴァン・ドンとミン将軍の連絡係として、10月2日にタンソンニャット空港で将軍に会った。

 3日後、コネイン中佐はクーデター計画についてミン将軍と話し合い、アメリカはこれに干渉しないことを確認した。

 1963年11月1日、コネインは軍服を着て、バッグに詰めた軍資金をミン将軍に渡した。そのあと、コネインはCIA局に電話をかけ、ディム大統領に対するクーデターが始まることを示す合図を出した。ミン将軍と彼の共謀者たちは、迅速に政府を転覆させていった。

 大統領と彼の弟を守るのは宮殿の警備員だけになった。しかしその夜、ディエムと彼の側近は、地下通路を通ってチョロンのカトリック教会に逃げ込んだが、翌朝捕らえられた。

 11月2日、兄弟は装甲兵員輸送車でベトナム合同将軍本部に向かう途中、ミン将軍からの命令を受け、銃剣とリボルバーで暗殺された。