シュールの本棚

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22 芸術家と金  アンディ・ウォーホル

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コラージュ/ キャンベル・スープ缶が時代とともに変形

 アンディ・ウォーホル(1928 - 1987)はアメリカの画家・版画家・芸術家でポップアートの旗手。ロックバンドのプロデュースや映画制作なども手掛けた。

 米ペンシルベニア州ピッツバーグで生まれる。カーネギー工科大学で広告芸術を学び1949年に卒業。卒業後はニューヨークで雑誌の広告やイラストを制作。彼の広告活動からの収入は年々増加。1959年に5万3,000ドルを稼いだ。これは、今日の用語でほぼ50万ドルに相当。 

 1960年、商業デザインを離れ、芸術の世界に進出。1960年にレキシントンアベニューと89番街にある4階建ての家を6万ドルで購入。『スーパーマン』など、コミックをモチーフにした作品を制作するが、同じくアメリカン・コミックをモチーフにしたロイ・リキテンスタイン(1923 - 1997)の作品に圧倒され、この主題から手を引く。

 1961年、キャンベル・スープの缶やドル紙幣の作品を描く。彼はスクリーンプリントシリーズを映画スター(マリリンモンロー、エルビスプレスリー、エリザベステイラー)に移行し、新聞の切り抜きから電気椅子と自動車事故の暗い画像へと拡大した。

 1970年代から1980年代は社交界からの依頼を受け、ポートレイトのシルクスクリーン版を制作する。また世界中で個展を開催する。

 1987年2月に胆嚢手術を受けるが2月22日、心臓発作で死去。58歳。ウォーホルの遺産は6億ドルとされ、彼が集めた美術品や骨董、家具調度品などはサザビーズでオークションにかけられ、売り上げは2000万ドルに達した。

 ウォーホルは彼の遺言で、遺産の大部分がアンディウォーホル視覚芸術財団を設立に指定した。他の唯一の遺贈は、ジョンとポール・ウォーホルにそれぞれ25万ドル、そしてウォーホルの長年のビジネスマネージャーで、遺言執行者であるフレデリックW.ヒューズに25万ドルだった。(「ワシントンポスト」1988.4.22他)