シュールの本棚

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5「作家の死」ボードレール

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 借金に悩まされている詩人ボードレール(1821 - 1867)は、ベルギーで講演ツアーに行き、ナミュールのサンルー教会で、意識を失った。この崩壊に続いて、脳障害、特に失語症が起こる。1866年3月から片麻痺に苦しみ、そして1867年8月31日に梅毒でパリで亡くなった。マネが描いたベットに横になる女性は、ボードレールが20間つきあったサントドミンゴ出身のジャンヌ・デュヴァルで、彼女も1862年に梅毒で亡くなった。46歳。ボードレールの作品に、詩集『悪の華』、阿片の体験を綴った『人工楽園』がある。