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19 モスクワの盛衰 赤の広場の軍事パレード

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2021年5月9日、モスクワでの軍事パレードの参加者(dw.com)

●軍事パレードはロシアの興亡
 歴史的に赤の広場は戦場として使用されており、ここで世界で最も多い100以上の軍事パレードを行った。各軍事パレードは、それぞれの時代のロシアの国家の状態を反映している。
・世界の注目を集めている赤の広場の軍事パレードは、1941年11月7日に開催された「十月革命の24周年」を記念した軍事パレードである。当時、ソ連は戦時下にあり、ドイツ軍はソ連に侵攻し10月末までにモスクワ市に到着していた。
第2次大戦戦勝パレード
 1945年6月24日、ドイツが降伏した直後、ソ連赤の広場で戦勝パレードを開催した。その後、5月9日はソビエト連邦の大祖国戦勝記念日となる。

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戦勝20周年パレード(1965.5.9)

・1965年5月9日、大祖国戦勝20周年にあたり、ソ連は壮大な軍事パレードを開催した。それ以来、「5・9赤の広場パレード」が伝統となっている。
ゴルバチョフの時代の1990年11月の軍事パレードは、ソ連最後の軍事パレードとなった。
・1991年11月8日、ソビエト連邦は崩壊しため、1991年11月7日の赤の広場の軍事パレードは開催されなかった。しかし、赤の広場では、何千人もの支持者と旧CPSUのメンバーのデモが行われた。
ソ連崩壊後の軍事パレード
 ロシアは1995年5月9日、最初の戦勝パレードを開催した。 それ以来、毎年5月9日に軍事パレードが開催され、新しいロシアの軍事パレードが形成された。
・2005年5月9日、ロシアはソ連崩壊以来最大の戦勝60年パレードを開催、2,600人の退役軍人が「大型トラック」で赤の広場を横断した。
・2015年5月9日、大祖国戦勝70周年を記念して軍事パレードを開催。パレードには31人の外国人指導者が出席した。
・2021年5月9日、大祖国戦勝76年を祝う軍事パレードが行われた。パレードには兵士ら1万2000人以上が参加。軍用車両約190両が赤の広場を走行し、戦車のほか、大陸間弾道ミサイル「ヤルス」、地対空ミサイルシステム「S400」などの兵器が披露された。(資料/ロシア語「ウィキペディア」)