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9 ソウルの盛衰 前大統領 4人が有罪

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ソウル特別市の瑞草区の大法院(最高裁判所

歴代大統領12人中5人。うち4人が実刑、1人が捜査後に自殺。
●13代 盧泰愚(ノ・テウ/ 1932年生) 
 在任期間 1988年2月-1993年2月
 大統領退任後、1995年に政治資金隠匿が発覚し拘束された。一審で無期懲役の判決を受け1995年11月16日にソウル拘置所に収監された。控訴審では懲役15年、2628億ウォンの追徴金を言い渡された。その後粛軍クーデター光州事件でも再捜査を求める世論が起こり、金泳三大統領は再捜査を指示した。1996年から捜査が行われ、1997年4月に最高裁判所は懲役17年、追徴金2688億ウォンを宣告した。1997年12月に特赦された。

●11,12代 全斗煥(チョン・ドゥファン/1931年生) 
 在任期間1980年8月-1988年2月
 退任後に利権介入が発覚し親族の逮捕に至って、1988年11月に私財の国庫への献納と隠遁を表明した。その後も光州事件や不正蓄財疑惑への追及が続き、訴追されて死刑判決を受ける(金大中により、減刑の後、特赦)。2013年、「全斗煥追徴法」が成立し、一族の不正蓄財に対する強制捜査が行われ、同年9月、滞納が続いていた追徴金の未納分1672億ウォンを完済すると発表。全斗煥アルツハイマーを理由に裁判を欠席し続けていたが、2020年11月、光州地裁は、全斗煥に懲役8ヵ月、執行猶予2年を言い渡した。

●18代 朴槿恵(パク・クネ/1952年生)  
 在任期間 2013年2月-2017年3月
在職中の大統領への初の捜査・逮捕となった。友人崔順実の国政介入問題で、検察の特別捜査本部が2016年10月から捜査に着手した。2017年3月10日韓国史上初の弾劾裁判による大統領の罷免が決まった。その後、被疑者として地検の捜査を再び受け、3月31日に拘束された。2021年1月、最高裁控訴審差し戻し判決を支持し、懲役20年、罰金180億ウォンなどの判決が確定した。大統領在任中の事件で懲役2年の刑が確定しているため、計22年の懲役となる。

●17代 李明博(イ・ミョンバク/1941年生)  
 在任期間 2008年2月-2013年2月
大統領在任中に上納金を受け取ったり、訴訟費をサムスングループに肩代わりさせるなど、合計110億ウォンにも及ぶ収賄疑惑が浮上。2018年3月の検察庁による取り調べで一部の容疑を認め、3月22日逮捕。4月9日に起訴され、10月5日にソウル中央地方裁判所から懲役15年、罰金130億ウォンの有罪を言い渡された。李は控訴し、2020年10月大法院が二審判決の支持を決定、有罪が確定し収監された。

●16代 盧武鉉ノ・ムヒョン/1946-2009) 在任期間 2003年2月-2008年2月
が、2009年4月に不正資金疑惑で検察に召喚され、これを苦に5月23日に自ら命を絶った。