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11 上海の盛衰 豫園と城隍廟

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美しい池のある豫園

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夜もにぎわう城隍廟

 豫園(よえん)は上海市黄浦区安仁街にある庭園で、観光名所の一つ。面積は約2万m2。もと明代の役人であった潘允端(パン・ユンドゥアン )が、父の隠居所に贈った庭園で、1559年から18年の歳月を費やして造営された。しかし潘氏が衰えると荒廃し、1760年上海の商人によって再建された。彼らは豫園の隣りの城隍廟に寄付して廟園とし「西園」とよんだ。
 1956年、西園の約半分を庭園として整備し、現在の豫園となる。残りの部分が豫園商城となる。1961年に一般開放され、1982年は国務院により全国重点文物保護単位(2019年10月までに5058カ所が指定)となる。周辺は中華的な建築物が並び、土産物店や飲食店がひしめく観光地として豫園商城と呼ばれている。
  城隍廟は、かって街区の中心に建ち、そこに守護神がまつられていた。「城隍」は城と濠(隍)の意味で、城隍神信仰は唐代に盛んになり、宋代で全国に広まり各都市に城隍廟がつくられた。上海の城隍廟は、長江三大廟の一つ。