7 ロンドンの盛衰 「 イングランド銀行」
イングランド銀行は1694年に設立された。ウィリアム3世は、1689年に自ら軍を率いて大陸に渡り、フランス軍との戦いを始めた。さらにアメリカ植民地ではウィリアム王戦争を開始した。これら対フランス戦争の戦費をまかなうため、ホイッグ党議員は、国債を募集することとし、金融機関の設立を議決し、イングランド銀行を設立した。出資者1268人中123人がユグノー(フランスのカルヴァン主義で、迫害された者は亡命先の経済を発展させた)であった。この国債制度によってイギリス財政は安定した。19世紀後半、ロンドンのシティが世界金融の中心地になると、イングランド銀行は「世界の銀行」としての役割を担い、国際金本位制=ポンド体制が世界経済を握った。