シュールの本棚

世界で日々起きていることは、現実を超えて進んでいる

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

12 国際事件賠償 ベトナム戦争枯葉剤後遺症

ベトコンのいる地帯に枯葉剤をまく米空軍C-123 ベトナム戦争(1955.11 – 1975.4)で、1961年から1975年にかけてゲリラの根拠地であったサイゴン周辺などに大量に枯葉剤が撒布された。撒布の目的は、ベトコンの存在する地域の木や茂みの葉を取り除き、敵の存…

11国際事件賠償 オクラホマ市連邦政府ビル爆破事件 (1995)

爆発したオクラホマ市連邦政府ビル 1995年4月19日、オクラホマ州オクラホマ市で発生した爆破テロ事件。午前9時直後に、9階建の連邦政府ビルの正面玄関前に駐車していた爆発物を積んだトラックが爆発。この爆発で、連邦ビルのおよそ80%が破壊され、中にいた…

10 国際事件賠償 チャレンジャー号爆発事故(1986)

スペースシャトル・チャレンジャー号 1986年1月28日、アメリカのスペースシャトル・チャレンジャー号が打ち上げから73秒後に分解し、7名の乗組員が全員死亡した。 同オービタは、午前11時39分にフロリダ州中部沖の大西洋上で空中分解した。この打ち上げは、…

9 国際事件賠償 ルクソール観光客殺傷テロ事件(1997)

事件現場のハトシェプスト女王葬祭殿遺跡 エジプトの観光地ルクソールの王家の谷で、1997年11月17日にイスラム原理主義過激派の「イスラム集団」が、外国人観光客に無差別殺傷テロ事件が発生した。 この事件で、日本人10名を含む外国人観光客58名と警察官2名…

8 国際事件賠償 マレーシア航空370便墜落事故(2014)

マレーシア航空370便 2014年3月8日、クアラルンプール国際空港を出発し北京市に向かったマレーシア航空370便が消息を絶ち、その後、インド洋に墜落したと推定されたが、1年以上行方が分からなくなっていた。マレーシア政府は2015年1月に、12人の乗員を含む23…

7 国際事件賠償 ベイルート米国大使館爆破事件(1983)

米国大使館の車爆弾による爆破 1983年4月18日の米国大使館爆破事件は、レバノンのベイルートでの自爆テロで、レバノン人32人、アメリカ人17人、訪問者と通行人14人、合計63人が死亡した。犠牲者は主に大使館とCIAのスタッフだが、数人の米兵と1人の米海兵隊…

6 国際事件賠償 イラン米国大使館占拠事件

テヘランのアメリカ人人質 1979年11月4日、イラン革命を支持したイスラム教学生のグループが、テヘランの米国大使館を乗っ取った後、52人の米国外交官と市民が人質として拘束された。 人質は当初大使館に収容されていた。占拠時に外務省にいた3人の高官は数…

5 国際事件賠償 シベリア抑留問題(1945-1956)

1946年にシベリアから帰国した日本兵(wiki) ●日本人捕虜 スターリンは、1945年8月16日には「日本人を捕虜として用いない」との命令を内務人民委員ベリヤに下していたが、8月23日にはこれを翻し、日本軍捕虜50万人をソ連内の捕虜収容所へ移送し、強制労働を行…

4 国際事件賠償 ナホトカ号重油流出事故(1997)

流失した油を取り除く人々 1997年1月2日、島根県隠岐島沖を航行するロシア船籍のタンカー「ナホトカ号」13,157総トンは、暖房用のC重油を約1万9,000キロリットル積み、12月29日上海を出港、ペトロパブロフスクへ航行中だった。強風のため午前2時、機関出力が…

3 国際事件賠償 放射能を浴びた第五福竜丸(1954)

第五福竜丸 1954年3月1日、ビキニ環礁でアメリカ軍が行った水爆実験で、マーシャル諸島近海にいたが、アメリカが設定した危険水域の外で操業していた静岡県のマグロ漁船「第五福竜丸」は、原爆実験の影響を受けて被爆した。 乗組員らは原爆による降灰に見舞…

2 国際事件賠償 米潜水艦による「阿波丸」誤射事件 (1945)

米海軍潜水艦クイーンフィッシュ号 阿波丸は、日本郵船が所有する遠洋定期船だったが、戦争が始まると日本海軍に徴用された。1945年に赤十字の後援の下での救援船として航海中、米海軍潜水艦クイーンフィッシュ号に魚雷を撃ち込まれ、乗船していた2,004人の…

1 国際事件賠償  米潜水艦による「えひめ丸」事故 (2001) はじまり

えひめ丸 2001年2月9日、ハワイのオアフ島沖で、アメリカ海軍原子力潜水艦グリーンビルが浮上し、愛媛県立宇和島水産高等学校の練習船えひめ丸を直撃した。衝突から10分以内に愛媛丸は沈没した。この事故で、乗船35人のうち9人(高校生4人、教師2人、乗組員3…

22 戦争経済 ドローン合戦 (終り)

イスラエルとの技術協力を図るインドのロヒアグループ(HPより) ヨーロッパのほとんどの防空部隊は、アルメニア軍と同様にドローンに対処できない。ドローンは軍隊にとって興味深い兵器で、米国、中国、ロシア、およびインドでの研究開発の焦点となっている…

21 戦争経済 台湾の国防白書(2021)

台湾の軍事訓練(Deutsche Welle) 台湾の国防部は2021年11月9日、2021年の「国防報告書」を発表した。その中で、中国は台湾の南西防空識別圏を侵害するため、過去1年間に最大554機の軍用機を派遣したことを詳述した。また1949年の中華人民共和国の建国以来…

20 戦争経済 イスラエルの軍事輸出ポリシー(2020)

無人航空機システムヘロンMKII イスラエルの軍事輸出は、2020年に83億ドルに達した。2019年と比較して取引契約が15%急増した事になる。 コロナウイルスの影響で売上減少懸念の中、2019年から10億ドルの売上増を可能にした。2020年と同様、軍事輸出の大部分…

19 戦争経済 戦時中のユダヤ人の財産没収

釈放されたルイ・ロスチャイルド (1882-1955) ドイツで権力を掌握したナチスは、ユダヤ人の財産に目をつけた。最初の数年間、移住したユダヤ人の財産を押収することに集中した。これは主に、ドイツを離れるユダヤ人の資産持ち出しを制限することによって行わ…

18 戦争経済 第二次大戦中のアメリカ経済

大戦中に米国が欧州の連合国に送る兵器 1939年から1941年にかけてアジアとヨーロッパでの戦禍の拡大に伴い、米国政府のリーダーは、軍隊を拡大するとともに、アメリカの産業基盤を、兵器やその他の戦争物資の生産へと転換した。 ●対外援助 1941年に開始され…

17 戦争経済 B-29と原爆製造費用

ボーイングB-29 (初飛行1942年、生産数3,970機) 世界で最初に実戦につかわれたアメリカの原子爆弾製造計画(マンハッタン計画)は、第二次世界大戦で最も金のかかる研究開発の1つである。この研究開発費用は合計約20億ドル、インフレ調整後の2021年には約3…

16 戦争経済 AK-47の拡散

AK-47カラシニコフ・アサルトライフル AK-47または製造者の名前のカラシニコフ(1919-2013)として知られ、世界で最も広く使用されている武器の1つ。35人に1丁、世界中で2億丁ものカラシニコフ・ライフルが流通していると推定されている。第二次世界大戦後に…

15 戦争経済 落ち目のロシアの武器販売

初の中国製航空母艦「山東」号 ロシアは、アメリカに次ぐ世界第2位の武器輸出国で、45か国以上に武器を輸出しており、2016年以来、世界の武器販売の約20%を占めている。2020年のロシアの武器輸出は合計150億ドルを超え、注文は500億ドルを超えると言われる…

14 戦争経済 トルコの戦闘ドローン売込み作戦

Turkiye's heavy Akinci drone 成長するトルコの防衛産業は、2013年から2017年の間に武器の輸出を大幅に増加させた。これは世界で最も高い割合の増加と言える。トルコは、2023年の防衛ビジョンの目標達成が順調に進んでおり、最先端の防衛製品を提供すること…

13 戦争経済 サウジアラビアの武器商人

アドナン・カショギ (ニューヨーク1990年) サウジアラビアの武器商人アドナン・カショギ(1935 - 2017)は、彼は派手な生き方で知られており、2017年に亡くなった時点で純資産は20億ドルだった。 1935年にメッカ(サウジアラビア)で、イヴンサウド王の個人医…

12 戦争経済 その後のベトナム難民(1975-)

サイゴン陥落(1975年) 1975年4月30日のサイゴン陥落で、ベトナムから多くの国民が国外へと脱出した。1975年、フォード大統領は、インドシナ移民難民支援法に署名し、13万人のベトナム人、カンボジア人、ラオス人の難民に医療、宿泊施設を提供するため約4億…

11 戦争経済 日本の戦後賠償交渉 (1954-59)

岸首相とスカルノ大統領の交渉(1958) 1945年8月、敗北を認めた日本は、更なる課題が待ち受けていた。戦勝国の損害を償うための賠償が科せられたのである。 日本外務省のHPによると「日本政府は、先の大戦に係る賠償・財産・請求権については、「サンフラン…

10 戦争経済 日本人の朝鮮引揚げ(1945)

釜山日本人世話会建物 第2次大戦後、当時満州にいた開拓日本人の引き上げが問題になったが、朝鮮半島にも多くの日本人が生活していた。ソ連軍が北朝鮮に侵攻した翌日の1945年8月10日、日本政府はポツダム宣言受託を連合国に通告した。米軍が日本に上陸し、…

9 戦争経済 米国の戦争費用史(1846-2008)

アメリカ国防総省の5階建て本庁舎(1943年完成) 国の予算は年ごとに変化するが、戦争費用は戦争が長引けばそれだけ費用は嵩む。しかし戦争の最高支出年の一年で比較すると、比較がしやすいメリットがある。 以下のアメリカの軍事費データは、アメリカ独立…

8戦争経済 湾岸戦争の規模と戦費(1990.8~1991.2)

C-141輸送機に装備品を積む兵士たち 1990年8月2日のイラクのサダム・フセインによるクウェート侵攻をきっかけに、アメリカを主力とする多国籍軍の派遣が決定した。軍事空輸軍団((Military Airlift Command,MAC)の司令官HTジョンソン将軍は、兵士と装備品を運…

7 戦争経済 武器輸出の増加癖

ロシアは2位の武器輸出国 世界の兵器生産国は1位アメリカ、2位ロシア、3位が中国だったが、2020年に中国がロシア抜いて2位となった。但し同時期の世界の武器輸出国の順位は、1位アメリカ(93億ドル)、2位ロシア(32億ドル)、3位フランス(20億ドル…