シュールの本棚

世界で日々起きていることは、現実を超えて進んでいる

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

19 作家の死 モンテーニュ

モンテーニュ 死因 扁桃周囲膿瘍(59歳) モンテーニュ(1533-1592)の「エセー」は、古典から何を学ぶかを示してくれる貴重な本である。 死についての考えは、モンテーニュのすべての著作を通る糸のように走っている。彼は若い時に馬から落馬して意識を失っ…

18 作家の死 マキャヴェリ

マキャヴェリ 死因 腹膜炎(58歳) ニッコロ・マキャヴェリ(1469 - 1527)は、イタリア、ルネサンス期の政治思想家。ロレンツォ2世・デ・メディチ(1492-1519)のために書いた『君主論』(1516)で有名。 喜劇「マンドラゴラ」もあり、文学の才能も豊富。しか…

17 作家の死. レマルク

レマルク 死因 大動脈瘤(72歳) 第一次大戦の前線の悲惨さを描いた小説『西部戦線異状なし』(1929)の作者エーリヒ・マリア・レマルク(1898 - 1970)は、翌年にはアメリカで映画化されアカデミー賞を受賞した。しかしナチス台頭後、反戦的との批判を受け…

16 作家の死 カミュ

カミュ 死因 交通事故(46歳) アルベール・カミュ(1913- 1960)は、フランスの小説家、哲学者。フランス領アルジェリア出身。小説『異邦人』、エッセイ『シーシュポスの神話』で注目され、1956年ノーベル文学賞(43歳)が贈られた。 1960年1月4日、友人ミ…

15「作家の死」 マルキ・ド・サド

サド侯爵 死因 喘息性肺閉塞(74歳) サディズムの名称の元となったサド侯爵(1740ー1814)の小説を読むと、彼の快楽追及に対する執念と神への反抗心は、すざまじいレベルに達していることがわかる。 彼は猥褻行為のためにヴァンセンヌ城で逮捕され、投獄さ…

14 「作家の死」 マルセル・プルースト

プルースト 死因・肺炎(51歳) マルセル・プルースト(1871- 1922)は、フランスの小説家。小説『失われた時を求めて』(1巻1913出版-7巻1927出版)は、3000ページの大作。 『失われた時を求めて』は、1912年に第1篇『スワン家のほうへ』の原稿がガリマール…

13「作家の死」ポー

エドガー・アラン・ポー 死因 / 泥酔後に死亡(40歳) アメリカの小説家ポー(1809 - 1849)の両親は旅役者で、早くに亡くなる。ポーはヴァージニア大学の成績は優秀だったが、賭博、大酒で悪名を馳せる。1832年1月、『サタデー・クオリア』誌に「メッツェン…

12「作家の死」テネシー・ウィリアムズ

T・ウィリアムズ 死因・自殺(71歳) アメリカの劇作家テネシー・ウィリアムズ(1911 - 1983)は、彼の戯曲『欲望という名の電車』(1948、1952年映画化)、『熱いトタン屋根の猫』(1955、1958年映画化)で、ピューリツァー賞を受賞。晩年は死や孤独に対す…

11「作家の死」ジャック・ロンドン

ジャック・ロンドン 死因・モルヒネの多量投与(40歳) ジャック・ロンドン(1876 - 1916)の最も有名な小説「野性の呼び声」(1903)のタイトルは、彼自身の人生を要約している。 ロンドンはより多くの物語を書くために多くの雑誌に原稿を書き、今日の年間75,…

10「作家の死」ハックスリー

ハックスリー 死因・LSD多量投与(69歳) オルダス・ハクスリー(1894年 - 1963)は、イギリスの著作家。作品に『すばらしい新世界』(1932)、『知覚の扉』(1954)がある。1953年、メスカリンによる実験を行い、このときの経験を考察したのが『知覚の扉』…

9「作家の死」ヘミングウェイ

ヘミングウェイ 死因・自殺(61歳) 『老人と海』で有名な作家、ヘミングウェイ(1899-1961)は、散弾銃で自殺している。彼の父も病気と投資の失敗で、1928年に拳銃自殺をしている。父のモットーは「何も恐れるな」であるが、この死はヘミングウェイの人生を…

8「作家の死」フロベール

フロベール 死因・脳卒中(58歳) 『ボヴァリー夫人』の作者として有名なフロベール (1821 - 1880)。1857年4月に『ボヴァリー夫人』が刊行される。この本が良俗に反するとする裁判になっていたため出版とともにベストセラーとなり、彼は一躍有名人となった…

7「作家の死」フォークナー

フォークナー 死因・心筋梗塞(64歳) アメリカの小説家ウィリアム・フォークナー(1897- 1962)の代表作は『響きと怒り』、『サンクチュアリ』、『八月の光』。フォークナーは、南北戦争の余波がもたらした問題について、彼はその雰囲気のなかにいたからこ…

6「作家の死」ニーチェ

哲学者のニーチェ(1844 - 1900)は、『ツァラトゥストラはかく語りき』(1883-85)という超人思想の詩を書き上げた。『道徳の系譜』(1887)は名著で、彼の哲学は今でも多くの思想家に影響を与えている。 1865年、彼は学生時代にケルンの売春宿で梅毒に感染し…

5「作家の死」ボードレール

借金に悩まされている詩人ボードレール(1821 - 1867)は、ベルギーで講演ツアーに行き、ナミュールのサンルー教会で、意識を失った。この崩壊に続いて、脳障害、特に失語症が起こる。1866年3月から片麻痺に苦しみ、そして1867年8月31日に梅毒でパリで亡くな…

4「作家の死」バルザック

フランスの小説家バルザック(1799-1850)は、沢山の借金を返すために大量の小説を書いた。 彼の濃いブラックコーヒーは、彼の夜間の仕事をこなすには必需品であった。 彼の摂取量は1日50~300杯だったと言う。 彼はカフェイン中毒で亡くなった可能性もなく…

3「作家の死」ジャン・ポール・サルトル

哲学者サルトルは、1980年4月15日、夕方9時頃、パリのブルサイス病院(図)で肺水腫により亡くなった。74歳だった。数年の間、彼は肉体的に衰弱し、老化し、盲目であることが知られていた。 彼の遺産は、翻訳者で編集者のサルトルの愛人のアルレット・エルカ…

2「作家の死」カフカ

ウィーン郊外のサナトリウムで死去。40歳 カフカは30代後半までに便秘や結核を含む多くの病気に苦しみ、健康の回復を必要とした。そこで彼は奇妙な食事をし、最終的に療養所で治療法を探した。咽頭結核の彼は、喉の痛みのために食べることができず、実際には…

コラージュ「作家の死」始まり

1「作家の死」マーガレット・ミッチェル 小説『風と共に去りぬ』が出版された13年後の1949年8月、ミッチェルは夫と一緒に映画を見ようと、映画館のある道路を渡りかけた。交通量が激しく、彼女は恐くなって道路を引き返そうとした途端、タクシーにぶつけら…

24「動物世界」祖国愛 終わり

24 懺悔を闇に響かした敗北者 祖国愛とは、祖国の良き伝統を引継ぎ、悪しき慣習を改革していこうと志すことである。しかし悪しき慣習を温存し、良き習慣を育てないのは本当の祖国愛とは言えないだろう。( 原画資料 Pass the Ammunition, Illustrated by Alex…

23「動物世界」集団行動

23 動物の集合意識 人間が集団の場に置かれると、人々は「集団の意志」に引きづられ同調するように働くことがある。動物の場合には、集団で行動するメリットを経験で知っているので、直ちに集団行動ができる。狼に比べ、犬は集団行動に慣れていないため、狼…

22「動物世界」シンボルの力

22 シンボルは無意識に直接作用する 紀元前1450年ごろヘリオポリスに立てられたオベリスクを、アレクサンドリアからニューヨークまで輸送する計画が始まった。船は1880年6月12日にアレキサンドリアから出発し、7月20日にニューヨークに到着した。その後オベ…

21「動物世界」暗殺者の物語

21.正義の仮面を装った本能 1865年4月9日の南北戦争が終結した6日後、南部に同情した北部人の俳優J・W・ブースは、4月14日金曜日、フォード劇場でリンカーン大統領を射った。ブースはワシントン市から逃げたが、納屋でボストン・コーベット軍曹に射殺された…

20「動物世界」墜落の神話

20.科学の仮面を被った本能 第一次大戦には軍事技術が格段に進み、空からも飛行船や複葉機が戦闘に参加し始めた。

19「動物世界」物流の進化

19.兵站を制するものが勝利を勝ち取る ナポレオンは、機動的な作戦行動を可能とする兵站組織を作った。 第一次世界大戦では、総動員に基づいた兵站が実施され、大量の兵士や軍事物資の輸送の一部を鉄道輸送に依存した。

18「動物世界」南北戦争

18.戦いの本能の法則 南北戦争(1861~65)で103万人の死傷者(人口の3%)が出た。これには約62万人の兵士の死(3分の2は病気による)と、5万人の民間人が含まれる。(英文Wikipedia)。

17「動物世界」メスメリズム

17. 動物磁気催眠が流行現象となる メスメルは、ルイ16世、マリーアントワネットの援助で磁気協会を設立。

16「動物世界」ジャガーノート

16. 神々の世界への回帰 ベンガル湾に面したプリに、何百万人もの献身的なヒンズー教徒を惹きつけてきた「ジャガーノート神」を祀る寺院がある。 何世紀にもわたり、この都市に、巡礼者の絶え間ない流れがその聖なる寺院にやって来た。

15「動物世界」思考の物質化

15. 動物世界への再突入